生きることに疲れ、泣きはらし憔悴しきっていた貴女は
気づくと見知らぬ部屋にいた。
その部屋は時が止まったかのように、
夕暮れの眩しい光に満ちていた。
倒れていた貴女を介抱してくれたのは
自らを神様だという少年、ヒグレ。
夢か現かわからないこの世界には
貴女とヒグレ以外誰もいなかった。
ここに留まっていては人ではいられなくなると諭されるが、
帰りたくないと涙をこぼす
そんな貴女に優しく接してくれるヒグレだったが…
差し伸べられた救いの手が与えたものは
優しい温もりと、痛み。
抜け出せなくなった世界で貴女の心を救うものは、
神か、愛か、それとも――――